2010/01

王道のフランス料理

お正月、鈍った身体と脳味噌をほぐす為にふらり映画館へ、3日の午後でしたが日比谷に到着、何を観ようかと思いつつ、贔屓のシャンテシネに寄ると丁度上映開始直前があります。即決で館内に、空き席が最前列しか残ってない状況でしたから、タイトルとの相性を心配しつつ着席。周囲は熟年の夫婦連れが目立つ感じです。上映最後のテロップで、実話を基にした映画と知りました。内容を全く知らない映画を観る切っ掛けは、入り口ポスターにメリル・ストリーブ出演を確認した為ですが、しかし彼女はあんな図体でしたかと、かぶり付きの席にて溜息、典型的なアメリカ人主婦体躯にすこし怯たりです。楽しめる物語で新年に相応しい満足を得ました。米国家庭に備える定番?の分厚いフランス料理本、それを手掛けた著作者と、その料理本を実家から勝手に持ち出した新婚主婦。彼女が夫の居るニューヨークに到着、落ち込みそうな暮らし脱出を意図して思い付いたのが、この本に載っている全レシピに挑戦すること、感想をプログに載せるアイデアでした。時代を隔てる二人の織り成すエピソードが交互に展開します。第二次大戦後大使館勤めの夫に同伴、優雅なパリ生活を楽しむ著者は異国での買い物、下町の人情を満喫します。対してプログを記すニユーヨークおんぼろアパートに住む若い主婦。新旧二人の都市生活を垣間見ていると、妙な懐かしさにおそわれました。米国は日本ほどプログ数が多く無いと聞いていましたが、でも日常の些細な体験を不特定多数に向けて発信する仕組み「弱い繋がり」が確実に現代社会に根を下して、人々に影響を与えています。四苦八苦しながら毎月のコラムを記す者としては、すこし励まされた気分にも成りました。

写真解説

王道と程遠い即席フランス料理・ポトフ風、お正月の残り物を一気に処理。王道云々は映画字幕に出た本のタイトル。Mastering the Art of French Cooking by Julia Childのことらしい。