2008/05

土の匂い

新聞記事で知った事なのですが、小林多喜二の「蟹工船」が若い読者層の間でベストセラーになっているとか・・・、世相が反映されているのだろうと想像します。以前「カラマーゾフの兄弟」が売れる話題を披露したとき以上に、私はびっくりしました。おそらく2〜3年前に「蟹工船」が復刊されるなど、誰が予測するでしょう。最近届いた日経アーキテクチュアを読んでも、世相の変化を感じます。「建築と社会をつなぐ15人の提言」と銘打った企画、その切り口に興味をソソラレました。例えば若い坂口さん、路上生活者の建築に注目する若者は、少数ですが昔から見掛けます。私自身は産業革命期〜ウイリアム・モリスが活躍した頃、英国の建築家を調べたことがあり、C・R・アシュビー等が携った自活村の活動に、日本では何故同様の動き、建築家の名前が挙がらないのか不思議に思ったりしました。大手メディアが、アウトサイダー的若者に目配りする、時代の潮流を感じます。  話題が逸れますがすこし前、仏女性ジャーナリスト執筆の、AKー47銃を開発したカラシニコフ伝を文庫で読んだ際に、スターリン時代に地方在住の無名な若者が、何故抜きん出た性能を有す銃の開発者に育ったかと・・・、開発土壌に興味を覚える私としては、ロシアの風土そのもの、都会人の知らない辺境のパワーを感じました。日経同記事に掲載されていた佐藤優氏の発言、「ロシアでは、建築は哲学であり芸術云々。建設業に携る人はとても誇り高い。」等を読むと、広大なロシア表土に点在する建築の力を感じるのです。

写真解説

例えば戦時では状況に余裕が無い分、技術最優先で物事が動いて、優秀な若い技術者が育つのでしょうか?ゼロ戦などの開発経緯を記した書物を読むと、登場する技術者達の多くが魅力的なのです。