2008/04

非線形のうねり

以前、ロンドンに2週間程滞在して、近辺を歩きまわったことがあります。丁度世紀末直前だったので、発電所を改修したテートギャラリーがオープン仕立ての頃でした。自身が不案内な現代美術の鑑賞や、気になる建物自体の仕上がり、納まりをじっくり観察、堪能したこと等を懐かしく思い出します。最上階に近い窓から、眼下に広がるテムズ川やロンドンの街並みを、高揚した気分に浸りつつ眺めた筈です。建物直下には川に架かるミレニアムブリッジがほぼ完成。・・・そのハイテク橋が揺れて通行禁止になった事件を知ったのは、既に日本に戻ってから?だったと思います。先日、非線形の科学と題する文庫を本屋で見つけ、読み始めましたら、この事故が扱われて、揺れは非線形現象の顕在化であると解説されています。ロンドンでのことを思い出した訳です。揺れについては身近な所、道路に架かった横断歩道橋を歩いた際に、人の足踏みが共振して大きく揺れたりしますから、多数の歩行者の足踏みが、巨大なハイテク橋を大揺れさせて仕舞う現象にも、理屈なしに納得させられるのでしょう。複雑系科学の成果は、今世紀にこそ期待されると著者の福本先生が記されています。発刊されて一年を経ず既に五刷ですから、非線形の科学も認知されつつあるこの頃です。ばらばらな個人の行動が集団で振舞ったりすると、法外な力を発揮する!私にとって位相同期の現象は、維新におけるひとびとの足音と同じく、今後を占うメッセージとさえ思えるのです。

写真解説

城山湖は日本初の揚水発電の為に造成されたそうです。以前、私が入居していた「さがみはら産業創造センター」を尋ねる用事がありまして、その帰りに立ち寄りました。平日の午後、久し振りに新緑の風景を楽しみました。