2007/09

変化の兆し?

意外にも新訳「カラマーゾフの兄弟」が売れ続けて、若い読者を獲得しているそうです。確かに新宿にある比較的大きな書店に出かけますと、噂どおり、その文庫本が一番目立つ場所に陳列されていました。手にとってページを捲りながら、本当の話なのだと一人頷いた訳です。それは、同じく最近耳にしました、若い人に目立っている車離れの現象ともイメージが重なります。車に夢中になる若者が近年減小しているそうです。自身の感覚からすれば、20世紀を終えて、まだ10年を経過しない現時点ですが、世紀末の世相が既に断絶した過去のものでしか有り得ないと思える程、現在の空気は様変わりしています。それは自身が携る開発業務の只中にも現われています。先日、ある大手企業の開発者数名と話をする機会があったのですが、自分達が携る開発について、先が読めてしまう事への閉塞感を嘆かれたのが印象的でした。発見の無い仕事を開発と呼べるのでしょうか? 経済学者達はイノベーション、技術革新についてその重要性を声高に喧伝しますが、建築現場の実体、多くの企業は惨憺たる状況であると推測します。それは、現政権トップの頼りなさにも象徴されて、老成した組織に宿るアポトーシス現象の一種?とさえ思えるのです。そうした憂鬱とは別に、ナイーブな感性を持った若い方の動きには、希望の持てる何かが感じられて、多少救われた気持ちになります。

写真説明

猛暑の原因は、地球温暖化が原因なのでしょうか?そして今年も盛夏の終わりを感じるのは、朝の出勤時、歩道に夥しく散乱するセミのムクロです。