2007/04

駅前の表情

3月末日に事務所を移転、7年間お世話になった「さがみはら産業創造センター」から東急東横線、新丸子駅・徒歩1分の古いRC造5階へ引越しました。引越し当日は夜中から春の嵐となり、雨が午前中一杯降ってやきもきしましたがなんとか終了、数日が過ぎたところでこの原稿を書いている次第です。5階へ、エレベーターを使わず相当量の資料を運び上げた結果でしょうか、まだ身体全体の筋肉が痛みます。ここ新丸子からは、お隣の武蔵小杉駅周辺の再開発が視線を遮り、・・建設中の高層マンションが数本、通りの先に聳えているのですが、少し離れたこの地は下町風の落ち着いた街並みが生きていて、その喧騒とは別世界の感じもします。考えてみますと、私が設計事務所に勤めはじめた頃、終電を気にしながらの帰宅と超多忙が続き、決心をして井の頭線、池ノ上にある故佐藤栄作邸の近く、3畳半のアパートを寝床代わりに利用した頃が懐かしく思い出されます。池ノ上も駅前の街並みに穏やかな雰囲気があり気に入っていましたが、最近はこうした街並みの中に自身を置く機会が無かった為に、同じ東京の中でこうも肌に届く感触が異なるものなのかと、新鮮な気持ちになりました。人の動きを街路脇に立ち止まって眺めていますと、小さなスケールでの出来事を飲み込む都市の奥深さと、建築の関わりの重さに考えが及んだりもします。

新丸子駅前の風景

駅が高架になったのは随分前と聞きます。以前は鉄道で分断されていた駅前の街路は、障壁が消えるとおそらく人々の動きに面的な拡がりを生じさせたことでしょう。