2006/06

両開き扉を考える

本屋で「世界の扉」と題する小さな写真集に巡り合い、衝動買いをしました。あとになって弊社創立月に天空から指示が出て、この本に手が伸びたかな?とも思いました。つまり現在、二年程掛けて開発した新型ヒンジを取付けた本格的な試作扉の製作に入ったこともあり、扉に対しては少々ナイーブになるのです。そして本のページをめくりながら、掲載された世界の彼方此方にある珍しい扉、主に玄関扉なのですが、両開き扉の数が想像以上に多いことが気付きました。何故だろうと考えて、色々な要因を頭に描きます。ひとつは意匠的な観点から、両開きの対称性が住居の主要出入口である玄関には相応しいとされるのでしょうか? あるいはもっと実用的な観点から、普段は両開きの片方の開閉で通行を済ませ、両開きは大きな荷物とか、客人を本格的に迎え入れる為にこの形状が多い?とも考られます。都市に増殖する高級マンションの玄関、各メーカーが競って飾り付ける大袈裟な片開き扉は、こうした扉の血筋を感じさせないなあと思いつつ、扉の造りは永遠に進化とは無縁なのかと考え込んだりもします。次世代を目指す弊社の開発製品が、この本の両開きの扉のごとく、外に開け放つ姿を世の中に向けてアピールできればと、願うばかりです。

両開き玄関扉

私が設計した住宅の両開き玄関扉です。木製扉と壁のアルミパネル、縦スリットのガラス窓脇にある扉側の縦枠を消したデザインです。