2006/01

前川國男・建築展のこと

東京海上の建物が発表された頃はと言えば、私はまだ学生だったのですが、中堅の建築家でもある製図の講師が、その作品を大層誉めていたことを思い出します。今でもそうなのですが、前川さんの建築に特別な興味を抱いた事はありません。学生の頃、目立っていた吉村、村野、両大家の建築に対する関心からすると、強いて自主的な建物見学に出掛けた記憶も無いからです。でも、周りから自然と耳に入ってくる情報、彼が戦争前に大陸経由で、コルビュジェの事務所に勉強に出掛けたこと、遠い異国にあるパリの仕事場でシャルロット・ペリアンと一緒に写っている写真等は、何故か強く印象に残っています。今回の展示を拝見して、コルの事務所にいた頃、かなりのプロジェクトに関係していたと分かって、なるほどと思ったのです。それにも増して、その会場で購入した「コスモスと方法」に記された前川さんの独白を読み進めると、やはり骨格のしっかりした生前の姿は、精神そのものが反映されていたのだと、腑に落ちたと言うべきでしょうか。

東京駅ステーションギャラリー

東京駅ステーションギャラリーで開催、会場の窓からこのビルが見えるところに、模型を設置していました。写真は1階エントランス。